2006/ 1/ 7 掲載
『ダブテイルジョイント(蟻継ぎ組み)加工が可能なトリマーテーブルを一日で作成する』
・低予算
・ダブテイルジョイントが可能な精度
・タブテイルジョイントによる幅200mmまでの板材の接合が可能
・フェンスとテーブルは帳ナットで固定する
※今回掲載しているのは一般的なトリマーを対象にしたテーブル製作です。
ルーター、複雑なベースプレートを持つトリマーのテーブルは若干製作方法が変わります。こちらをクリック!
完成図
手前のゲージは材をフェンスに対して直角に移動させます。ゲージに加工材をクランプで固定し加工していきます。
(2×4材と1×4材で作成しています)
簡単な蟻組みを試しに行ってみましたが、ぴったりです。
図面
部材図

■下板 材質: MDF材またはランバーコア材
厚さ: 15~25mm
サイズ:450mm×430mm
■詳細
(A): 450mm
(B): 165mm
(C): 215mm
(D): 430mm
(G): 30mm
分解図(イメージ) | 組立図(イメージ) | |
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この構造は一見天板 1枚での製作が可能ではないかと思われるかも知れません。しかし天板のみでルーターの重さを支えようとすると天板全体にルーターの荷重が掛かり全体がたわんでしまいます。
それを避けるには相当天板を厚くしないと平面性を維持できません。(図1)
天板が薄く出来るということはビットの出し高をより稼ぐことが可能になります。逆に天板が厚いとビットの出し高を稼ぐにはコレットチャックのホールドを浅く噛ませなくてはなりません。その分ビット軸に負担が掛かりやすくなり、ビットが曲がってしまったり、時には危険を伴うこともあるのです。
テーブルの加工
▼ トリマーの内側になるベースプレートを基準に下板に墨つけします。
▼ 円の墨線に沿って穴を空ける前に、下板の上にのる予定のトリマーベースプレートを置き、穴を空けてもベースプレートが予定とおり下板に掛かるか確認しておきます。
▼ ドリルに自由錘ビットを取り付け円を繰り抜きます。(この円は精度を要求しませんのでジグソー等で空けても問題ありません)
▼ 綺麗な円があきました。

中板のサイズを測るため、空いた穴にトリマーのベースプレートをはめ込みます。
はめ込んだベースプレートから下板の端までの長さを測ります。
この際、一方の長さのみを測り、1箇所分の中板を先に切り出します。(四方全てを一回で切り出すことはしません)
▼ 切り出した1箇所の中板を木ネジで固定します。
そしてその固定した中板にトリマーベースプレートをしっかり押し付け、残りの三方の長さを正確に測り、切り出します。

上板を切り出し、木ネジで中板に仮止めします。
次に上板の中央に穴を空けるため、ベースプレートにトリマーを取り付けます。
トリマーにV溝ビットなど先端の尖ったビットを取り付け稼動させ、少しづつ上板の中心に穴を空けます。
空いた穴を中心にφ30mmの穴をホールソーなどで空けると正確な中心の位置に穴が空けられます。
▼ 今回は下のようなM3のナベボルトと角ナットを使いましたがナットは鬼目ナットでも良いと思います。
▼ トリマーのベースプレートをセットし上板を木ネジで固定します。
フェンスの製作
▼ランバーコア材を使ってフェンスを作成します。
正確な直角になるようスコヤなどで確認しながら慎重に固定します。
簡易マイターゲージの製作
蟻継ぎを行うために必要なマイタゲージを製作します。
構造はいたってシンプルです。2×4材、1×4材を直角に固定しています。サイズは特に指定はありません。
ポイントは
(1) テーブル面に対して直角であること(図1)
(2) フェンス面に対して直角であることです(図2)